古代中国で誕生したとされる漢字には、聖書の物語が表れているものが存在するのをご存知でしょうか。
「禁」「船」「義」などは、聖書が語源ではないかといわれています。
このページでは、聖書が起源であると考えられている漢字を紹介します。
●このページを読んでわかること
・聖書とはどのような書物なのかがわかる
・エヴァンゲリオンなどを含む聖書の影響を受ける作品
・聖書が起源と考えられている漢字
・聖書が起源と考えられる漢字に関する動画
●このような方におすすめ
・聖書に興味がある方
・ 漢字の起源に興味がある方
そもそも聖書とは?
聖書とは「旧約聖書」と「新約聖書」から成っている書物のことで、キリスト教の聖典として知られています。
「宗教とか興味ないし、聖書についても知らない」と思っている方も多いでしょうが、聖書の内容についてまったく知らない人はいないでしょう。
たとえば、聖書にはアダムとエバ(イブ)の物語が記載されています。
また、神さまとの契約である「モーセの十戒」や巨人も登場します。
フィレンツェのアカデミア美医術館のダビデ像のモチーフである、古代イスラエルの王のダビデも聖書の登場人物です。
聖書の影響を受ける作品
なお、ダビデが倒した巨人の名前は「ゴリアテ」といいますが、あの天空の城ラピュタに出てくる飛行戦艦もゴリアテの名は、この巨人の名から取ったのではないかといわれています。
天空の城ラピュタのほか、エヴァンゲリオンやデスノートといった、さまざまなアニメが聖書の影響を受けていると考えられるのです。
また、ハリウッド映画「マトリック」の主人公のモチーフはイエス・キリストなのではないかといわれています。
「コンスタンティン」、「ダ・ヴィンチ・コード」、ディズニー映画なども聖書の影響を受けています。
アメリカの映画に聖書やキリスト教の影響を受けたものが多いのは、アメリカ人の約70%がキリスト教を信仰しているからなのでしょう。
このように、聖書はさまざまな作品に影響を与えていることから、実際に聖書を読んだことがない人でも、聖書の内容を知らぬ間にインプットされているのです。
漢字の起源も聖書?
マンガや映画などの作品だけでなく、漢字の中にも聖書が起源となっているものがあります。
ここでは、聖書の物語が表れている漢字を3つ紹介します。
聖書が起源の漢字①「禁」
「禁」は、アダムとエバの話の一部が表れている漢字です。
旧約聖書の創世記によると、アダムとエバが暮らすエデンの園には「生命の木」と「善悪を知る木」がありました。
神さまは、園にある木の実を好きなだけ取って食べて良いが、善悪を知る木の実を食べると死ぬので、食べてはならないと言いました。
「禁」を構成する2つの木はこの「生命の木」と「善悪を知る木」を表します。
神さまが、これらの木々に関する禁止事項を示された内容が、「禁」という漢字に表れているといわれているのです。
なお、アダムとエバの エピソードを知りたい方は、上記の動画を観てみてください。
聖書が起源の漢字②「船」
「ノアの箱船」という物語を知っていますか?
聖書の創世記によると、人間が悪しきことばかりを行うようになったので、神さまが人を創造したことを悔やみ、大洪水を起こして生物を滅ぼすという苦渋の決断を下しました。
その際、神さまに正しい人間であると認められた、ノアと呼ばれる人とその家族の8人は箱船に乗り込み、救われたという話です。
上記のYoutube動画を観ると、どのような話なのかがよく分かりますよ。
さて、 「船」を構成する『口』は、中国では人を数える際に使用された言葉です。
つまり、8人(『八』+『口』)が乗り込んだ『舟』=「船」となります。
このように、「船」という漢字には聖書のノアの箱船の物語が表れているのです。
ちなみに、神さまが人類を滅ぼすと決めた時代、人は子どもを性の対象としていた、といった説があります。
もしそうなら、滅ぼしたくもなるのかも、などと私は思ってしまいました…。
聖書が起源の漢字③「義」
「義」という漢字もまた、聖書が起源なのではないかといわれています。
新約聖書の主人公であるイエス・キリストは、聖書ではしばしば「犠牲の子羊」と表現されています。
彼はすべての人類の罪を背負って、十字架にかかり生贄として捧げられた存在だからです。また、イエス・キリストは全地の王でもあります。
「義」を構成する『羊』は、イエス・キリストを表します。
つまり、『我』の上に王であるキリストがいらっしゃる、という意味になるのではないかと考えられているのです。
聖書が起源と考えられる漢字は他にもいっぱい!
上記3つの漢字のほか、「福」「困」「園」「魔」「鬼」なども聖書が起源ではないかといわれています。
聖書のストーリーが表れている漢字をもっと知りたい!と思われる方は、ぜひこちらの動画をチェックしてみてください。
漢字には聖書のストーリーが宿っている
禁・船・義などの漢字の起源が聖書である可能性を知り、聖書に興味を持った方もいらっしゃることでしょう。
漢字や映画などの作品のほか、1週間の7日の起源も聖書ではないかと考えられており、クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝う日であるいわれています。
また、新約聖書に含まれる「ヨハネの黙示録」が現実化している可能性があります。
2021年に再発見された死海文書も聖書と関わりのあるものです。
聖書の内容を知ることで、さまざまな発見がありますよ。聖書を読んでみたい!と思われた方は、ぜひこちらの記事も読んでみてくださいね。
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