このページでは、漫画やアニメで人気を博したデスノートの元ネタを考察していきます。
デスノート好きの方はぜひ読んでみてくださいね。
●このページを読んでわかること
・デスノートの元ネタが聖書である可能性
・夜神月のモデルがサタンである可能性
・デスノートと聖書に登場するいのちの書が似ている
・デスノートでよく描写されるリンゴや十字架と聖書の関係
・アニメ・デスノートのオープニングに映し出される「サン・ピエトロのピエタ」に似た映像ついて
●このような方におすすめ
・デスノートの元ネタが知りたい
・聖書に興味がある
※本記事はネタバレを含みます
デスノート(Death Note)の元ネタは聖書?
世界累計発行部数3000万部を誇るデスノート。漫画やアニメのほか、映画やミュージカルでも人気の作品です。
そんなデスノートには、聖書の影響を受けていると思われる箇所が複数存在します。
ここからは、デスノートと聖書の関係をいくつかのポイントに分けて考察していきます。
デスノート(Death Note)のモチーフは命の書
デスノートに名前を書き込むと、書き込まれた人は死んでしまいます。
これは、聖書に出てくる「いのちの書」に似ているのです。
いのちの書については、次で詳しく見ていきましょう。
いのちの書とは
いのちの書は、新約聖書にあるヨハネの黙示録や、旧約聖書の詩編などに記載されています。
いのちの書に名前を記された者たちは救われ、死後天国に行けることから、「天国の住民台帳」ともいわれます。
ヨハネの黙示録によると、「小羊のいのちの書」というものも存在しており、そこに名前が書きこまれていない人たちは、火の池に投げ込まれると予言されています。
・デスノート:名前が書きこまれると死ぬ
・いのちの書:名前が書きこまれると救われる
結果が真逆ではありますが、デスノートもいのちの書も名前を書き込むものなので、似ていますよね。
デスノートは、聖書のいのちの書をモチーフとして誕生したものなのでしょうか。
なお、ヨハネの黙示録については以下の記事で紹介していますので、興味のある方はこちらも読んでみてください。
デスノート(Death Note)の主人公である夜神月のモデルはサタン?
デスノートの主人公である夜神月は、イケメンで聡明な優等生。
元々は純粋で正義感が強い青年でした。
しかし、デスノートを使って殺人を繰り返すうち、サイコパスのような人格になっていきます。
夜神月はデスノートを使って世直しを行い、「新世界の神」になることを目指しますが、夜神月は聖書に登場するサタン(悪魔)のように思えてしまうのです。
サタンについては、次で詳しく解説します。
聖書に登場するサタンとは?
聖書ではサタン=悪魔なのですが、元々は天使長として造られた存在です。
つまり神さまに仕える天使、御使いでした。
しかし、「神になりたい」欲を持ち神さまに反逆した結果、地に堕とされて悪魔になってしまったのです。
サタンは神さまに近づく人間を誘惑し、神さまから引き離す存在としても知られています。
上記、サタン誕生のストーリーは、以下の動画で見てみてください。
さて、上述したとおりサタンは「神になりたい」願いを持つ存在であり、傲慢・プライドを司る悪魔でもあります。
夜神月も神になることを目指しており、プライドが高い人であることから、サタンと似ていると思うのです。
デスノート(Death Note)にて度々描かれるリンゴ
デスノートにて度々登場する果物と言えば、そう、リンゴです。死神リュークの大好物であるリンゴ。
以下のように、デスノートのミュージカルや
ミスターりんごです!デスノートTHEMUSICALが、ロシアに上陸します!今年4月17日に、モスクワにてコンサート版の上演が決定。出演するのは、いまミュージカルブームが起きているロシアのミュージカル界の実力派俳優の皆さんです。作品が海を超えて広がっていくのは、心踊りんご! pic.twitter.com/AU3ZTvIyOh
— 『デスノート THE MUSICAL』公式 (@dnmusical) March 9, 2021
ドラマでも、しばしば用いられていますよね。
テレビ初放送をご覧いただいた皆さん、ありがとうございました! 我々(プロデューサー4名)は新宿のカラオケ屋さんで楽しみました〜。笑#デスノート #金曜ロードショー pic.twitter.com/OqehQs7nu3
— 「デスノート LNW」公式 (@Deathnote_2016) November 17, 2017
また、漫画の最終話の扉絵もリンゴでした。
リンゴといえば禁断の果実
リンゴと言えば禁断の果実です。そして、禁断の果実といえば、旧約聖書の創世記に登場する「善悪の知識の実」。
創世記では、神さまによる天地創造や、アダムとエバ(イブ)の誕生について、またエバがヘビにだまされて、神さまから食べるのを禁止されていた実(=善悪の知識の実)を食べてしまったことなどが綴られています。
元々は清らかであったはずの人間に、罪や死が入り込んだのは、アダムとエバが善悪の知識の実を食べてしまったからだといわれています。
さて、アニメ・デスノートのオープニングを見てみると、夜神月がリンゴを食べており、
最後のシーンではかじられた後のリンゴが登場しています。
これは、アダムとエバがリンゴを食べた罪を表しているのかもしれません。
デスノートのロゴやミサ・メロのアクセサリーは十字架
デスノートでは、漫画の表紙などで十字架が使用されています。デスノートに登場するミサやメロのアクセサリーも、十字架です。
そもそも十字架とは、新約聖書に登場するイエス・キリストが、人類の罪を背負って惨たらしい拷問を受け、十字架にて処刑された後、三日後に復活したことなどを表します。
イエス・キリストと十字架については次で説明しましょう。
イエス・キリストと十字架
イエス・キリストとは、母マリヤ、父ヨハネのもとに生まれた方です。
しかし、ヨハネの血を受け継いでおらず、神の霊である聖霊により誕生しています。
つまり、普通の人ではありません。人の姿をしている神さまだといわれています。
前述したとおり、イエスは地獄行きの運命である人類のために、すべての罪を背負って拷問を受け、筋肉や骨が見えるまでムチ打たれ、十字架にかけられて死んでしまったのでした。
しかし、3日後に死を突き破って蘇り復活したといわれています。
罪のない清らかな存在であるイエスが死んだことで、イエスの存在を信じる人々は罪が取り除かれ、地獄行きを免れることとなったそう。
よって、イエス・キリストはメシア(=救世主)と呼ばれるのです。
無神論者が多い日本では、なかなか信じがたい話だと思いますが…(^^”)
アメリカ人の約7割は真剣にイエスの話を信じていると思われます。
さらに、世界幸福度ランキングで上位にランクインする国々には、この話を信じるクリスチャンが多い傾向にあるのです。
イエス・キリストについてもっと知りたい!と思われる方は、この動画を観てみてはいかがでしょう。
聖書の"生き返る神"とデスノートの"生き返らない神"
デスノート最後のシーンでは、キラ信者と思われる人たちが列を成して山を歩いているシーンが描写されています。
「キラ様」と呟きながら祈る女性姿は、まるで神さまに祈りを捧げるクリスチャンのように見えます。
さらに、最後に死人は蘇らない、といった文言で締めくくられていますよね。
・聖書の神(イエス・キリスト)=生き返る
上述したとおり、デスノートといのちの書は似ていますが、書き記したあとの結果は真逆です。
ここでも、イエス・キリストの復活とは反対の結果になっていますね。
また、キラは罪人を殺す神のような存在ですが、イエス・キリストは罪人を救う神です。
聖書には以下の言葉が綴られています。
「キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世にきて下さった」という言葉は、確実で、そのまま受けいれるに足るものである。(テモテへの第一の手紙1:15)
キラこと夜神月はサタンと似ていますが、イエス・キリストと真逆の存在ともいえるのではないでしょうか。
アニメ・デスノートのオープニングに「サン・ピエトロのピエタ」
先ほども紹介したアニメのオープニングなのですが
南空ナオミ?でしょうか、女性が泣きながら男性を抱きかかえています。
これは、サン・ピエトロ大聖堂のピエタがモデルなのではないでしょうか↓
サン・ピエトロ大聖堂のピエタとは、十字架刑により死んでしまったイエス・キリストを抱くマリヤの像のこと。
デスノートのオープニングの映像ととても似ていますよね。
このように、デスノートは聖書の影響を受けている可能性があることから、聖書に興味を持った方もいるのではないでしょうか。
聖書を読んでみたい!と思われる方は、日本人でも分かりやすい訳語が使われており、初心者でも読みやすいと評判の聖書、新改訳2017を読んでみてはいかがでしょう。
こちらの聖書以外のおすすめは、以下のページにまとめています。
本格的な聖書は読む気がないけれど、聖書の世界観に興味がある!
という方は、マンガ聖書を読んでみてはいかがでしょうか。
こちらはブラックジャックの作者・手塚治虫が手掛けたマンガ聖書です。
先ほどお伝えした、アダムとエバの話を知ることができますよ。
デスノートと聖書の関係考察・まとめ
デスノートと聖書の関係を考察した結果、主人公である夜神月がサタンと似た特徴をしており、罪人を救うイエス・キリストとは真逆の存在であることが分かりました。
十字架や禁断の果実ともいわれるリンゴもよく描写されていることから、聖書の影響を受けた作品である可能性が高いと思われます。
そういえば、リュークも堕天使・悪魔っぽいですもんね...(^^")
さて、聖書はデスノートのほかさまざまな漫画・アニメのモチーフとなっています。
たとえば、エヴァンゲリオンではアダムやイエスの弟子と同じ名の「使徒」が登場します。
進撃の巨人に登場する「巨人」は聖書に登場する「ネフィリム」がモチーフの可能性があります。
約束のネバーランドにもアダムという名の登場人物がいます。
さらに、新約聖書に含まれるヨハネの黙示録で描かれている世界と、とても似た世界が描かれています。
興味のある方は、ぜひ上記のページも読んでみてくださいね。